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SPECIAL特集

東京国立博物館 東洋館リニューアルオープン

東京国立博物館 東洋館

 

耐震改修工事を終えて、ついに2013年1月2日リニューアルオープンする東京国立博物館東洋館。正門をくぐり、右手側に構える東洋館は、1968年に開館し、約2年間の閉館期間を経てのリニューアルを迎えます。設計は東京国立近代美術館や出光美術館などを手掛けた谷口吉郎氏。その外観は変えることなく、中身はより観やすい展示室構成になっています。

東洋美術というと、ちょっと近寄りがたい印象があるかもしれません。同館では、中国・朝鮮や東南アジア、インドはもちろんのこと、中央アジアや西アジア、さらにはエジプトなど広大な地域をカバーした美術品を楽しむことができます。東洋美術のコレクションとしては、ルーブル美術館、大英博物館と比べても稀なほどの作品数を誇ります。さらに、東洋美術だけをまとめて鑑賞できるこのような空間は、まさに世界に一つだけといっても過言ではないのです。そんな東洋館の全貌が、ようやくお披露目されるのです。

新しい展示ケースで、美術品がもっと身近に魅力的に

東洋館のコンセプトは、「東洋美術をめぐる旅」。展示室の中は、それぞれ国とジャンルで細かく分かれています。地下1階から5階まで、すべて東洋美術の名品で埋め尽くされた展示室……じっくり観てまわると、一日いても足りないくらいのボリュームがあります。ぜひ館公式サイトからもダウンロードできる研究員イチオシの「ひと目でわかる東洋館マップ」で事前に予習をすることをオススメします! 研究員が各コーナーの“見逃せない逸品”を紹介しているので、重要文化財など要チェックな作品がすぐにわかりますよ。

さらに、注目したいのが展示ケースや照明といった新しい展示スペースならではの、美術品を一層美しく見せるための演出です。ドイツ屈指のガラス製品メーカー・グラスバウハーン社による特注の展示ケースは、透明感がありデザイン性にも優れています。展示ケースだと思わせない、作品と一体となった“見えない演出”がそこにはあります。湾曲したガラスの展示ケースは、まさに圧巻。さらには、照明をすべて蛍光灯からLED照明へと移行し、作品をより美しく見せるための効果も担っています。

東洋館に来れば、東洋の文化がよくわかる、楽しい企画も

美術鑑賞だけではなく、東洋の文化を知ることができる様々なコーナーも新設されています。2階には、「旅の案内所」という、旅人を主人公にした映像コーナーがあります。ここでは、絹織物や香料を運ぶ貿易商人や、経典を求めて旅をした三蔵法師などがアジアを旅する様子から、各国のつながりなどを感じ取ることができます。さらに、楽しい豆知識を得られる工夫がされているので、ぜひ旅行カバン型のモニターを見つけたら、映像からアジアの旅を疑似体験してみてください。

4階には、一風変わったアジアの占いが体験できるコーナーが。 シャガイ(羊やヤギのくるぶし部分の骨)をサイコロのように振って、出た目によってその日の運勢がわかるモンゴルの占いや、アジア各地域の夢占いなどが体験できます。ラッキーアイテムのスタンプコーナーもあるので、ぜひ足を止めて占いに興じてみるのも、鑑賞の息抜きになりますね。

そして地下1階には、TNM&TOPPANミュージアムシアターがあり、迫力満点の300インチ大型スクリーンに、ハイビジョンの約4倍の超高精細の4K映像が映し出されます。なんと1月2日と3日は、オープン記念としてVR作品「アンコール遺跡バイヨン寺院 -尊顔の記憶-」が無料公開されます。アンコール王朝の最盛期12世紀後半に、ジャヤーヴァルマン7世によって建造された都「アンコール・トム」の中心に位置する仏教寺院を、最先端のバーチャルリアリティ技術で完全に再現した迫力ある映像が楽しめます。1月4日~3月31日はVR作品「アンコール遺跡バイヨン寺院 -尊顔の記憶-」と、重要文化財「洛中洛外図屏風 舟木本」から400年前の京都の文化と生活様式を読み解くVR作品「洛中洛外にぎわい探訪 舟木本屏風を歩く-京のごちそう-」が1日3回ペースで上映されています。ミュージアムシアターはチケット制となっており、入館料とは別途、チケットを購入して鑑賞ください。チケットは正門観覧券売場(窓口)、東洋館地下ミュージアムシアター前で販売されています。

リニューアルオープンを記念し、様々なイベントも開催!

リニューアルオープンの1月2日は、東洋館リニューアル開館記念式典が開催されます。9:45から、東洋館前では東京国立博物館長・銭谷眞美氏の挨拶と、2013年の同館のポスターにも起用された俳優の井浦新さんがスペシャルゲストとして登場! 本館では毎年恒例の「博物館に初もうで」展がスタートすることもあり、多くの来場者が予想されます。初日、2日目ならではの特典として、ミュージアムシアターの無料上映や記念品プレゼントも実施されますので、博物館詣でを計画中の方は、ぜひ足を運んでみてください。

ほかにも、1月5日、8日の10:30~は、同館平常展調整室長・白井克也氏によるガイドツアーも実施。リニューアルした東洋館の楽しみ方を案内してくれます。1月19日には、東洋館リニューアル記念講演会も開催されます。ベルリン国立アジア美術館から館長を招き、アジア美術の魅力を語っていただく講演会、「ドイツ・カナダ所在のアジア美術と展示方法-ベルリンにおける新たな挑戦-」は13:30~平成館大講堂にて。

東洋館では、これまで限定公開しかできなかった「クメールの彫刻」や「インドの細密画」、「清時代の工芸」も、専用の展示コーナーを設けるなど、より東洋美術が身近になるような試みを行っています。中央の吹き抜けには新たにエレベータを設置して、車椅子をご利用の方もスムーズに鑑賞できるよう配慮。展示室の案内表示や、作品名称などは4言語表記(日、英、中、韓)に対応しています。新春、トーハクの東洋館で、東洋美術にどっぷりつかってみる……そんなお正月がいかがでしょうか?


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