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SPECIAL特集

フェルメールからのラブレター展 コミュニケーション:17世紀オランダ絵画から読み解く人々のメッセージ

Bunkamuraザ・ミュージアム

 

日本でも人気の高い作家、フェルメール。今年も貴重なフェルメール作品が続々来日しています。本展では、門外不出といわれていたアムステルダム国立美術館所蔵の《手紙を読む青衣の女》が日本初公開。Bunkamuraザ・ミュージアムのリニューアルオープンと同時にこの展覧会が楽しめます。

日本に初上陸の《手紙を読む青衣の女》は必見

17世紀オランダ絵画を代表する画家、ヨハネス・フェルメール。彼の現存する作品は30数点といわれており、近年日本でも大変人気が高く、フェルメール作品が1点でも出品される展覧会は多くのお客さんでにぎわっています。

今回はそんなフェルメールの作品が3点も一気に堪能できるというまたとない機会。さらにそのうちの1点《手紙を読む青衣の女》は日本に初上陸! アムステルダム国立美術館に所蔵されているこの作品はこれまで門外不出といわれていたほど、他の美術館で見る機会はなかなかありません。さらに今回は修復を終えたものが世界で真っ先に公開されるという絶好のタイミング。以前、アムステルダム国立美術館でご覧になったことがある人でも、修復後の作品は違った魅力を放っているかもしれません。

今回来日するフェルメール作品の3点に共通するテーマが“手紙”。《手紙を読む青衣の女》のほか、《手紙を書く女》、《手紙を書く女と召使い》が再び日本にやってきます。フェルメールの作品は独特な光の描写が特徴ですが、絵の中に時間の流れが感じられるような空間演出も特徴のひとつといえます。手紙を書く、そして受け取り読んでいる女性たちの姿に、それぞれが背負っている人生や物語が垣間見える、そんな傑作を観ることができます。《手紙を読む青衣の女》には当時ではとても貴重だったラピスラズリを砕いた顔料をつかい、繊細な青色を表現しているのにも着目です。「フェルメール・ブルー」ともいえる色彩もぜひ見逃さないでください。

絵画から紐解く、17世紀オランダの“コミュニケーション”

本展のテーマは「コミュニケーション」。17世紀のオランダ絵画には、手紙というモチーフを中心として家族や恋人たちの語らいが数多く見られるそうです。フェルメールだけでもこれだけ手紙がモチーフとなった作品を書いていることでも明白。当時の絵画の主体として、日常描写が多かったことからも人とのつながりをとても重視していたのがわかります。

《手紙を書く女》はワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵、そして《手紙を書く女と召使い》はアイルランド・ナショナル・ギャラリー所蔵ということで、ひとつのテーマに関して各地からフェルメール作品が集結。近年の展覧会とは趣向が異なることがわかります。30数点の数少ない作品の中で「手紙」をテーマにした作品を数多く残していることからも、フェルメール自身があるこだわりを持って描いていた「手紙」というモチーフ。ここに隠されたメッセージを紐解いていき、現代にも通ずるコミュニケーションの大切さを展覧会を通して訴求しています。

17世紀のオランダが大航海時代の植民地制を牽引していた先進国のひとつ。当時のヨーロッパにおいても最先端の文化がもたらされていたといえます。手紙を読み書きする人がモデルとなった絵画が多く登場し始めたのが1630年頃のことで、オランダの識字率が高さがうかがえます。なかでも、恋愛という目に見えないテーマを描く際にはこの「手紙」というモチーフは“小道具”として効果的に使われました。当時は「ラブレターの書き方」などといった書籍が多く出版されたという事実もあるそうです。

オランダ黄金時代を代表する画家たちの名作も

フェルメールのほかにも、黄金時代といわれるオランダ17世紀絵画の作家たちの作品もあわせて紹介しています。「手紙」というモチーフのほか、家族との絆が象徴されるような作品などを展示し、それぞれの作家の思い描くコミュニケーションを探ります。

ピーテル・デ・ホーホ、ヘラルト・テル・ボルヒらの描く人々のなかには、哲学者や薬剤師といった専門家の姿も。学術的なコミュニケーション、つまりは当時のオランダの政治的な盛り上がりが感じられる、クレバーな作品も目立ちます。本展では、濃厚な約40点が並びます。ひとつひとつの作品をじっくり、ゆっくり鑑賞していただき、現在のコミュニケーションとの違い、そして共通点をぜひ探してみてください。

京都、宮城と巡回してきた同展は、Bunkamuraザ・ミュージアムのリニューアルオープンの杮落とし展としての特別な意味合いをもって開催されます。ぜひ足を運んでみてください。


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