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SPECIAL特集

第2回 恵比寿映像祭

東京都写真美術館

 

東京都写真美術館全館をつかい、年に一度、10日間にわたって開催される「恵比寿映像祭」。昨年行われた第1回の反響を背に、今年も2月19日~28日の期間開催されます。美術館全体をつかい、展示、上映、ライヴ・イヴェント、講演、トーク・セッションなど様々なアプローチで現代の映像分野における最先端の作品が楽しめるイベントになっていて、映像という表現手段の過去、現在、そして未来を見つめ、参加した人たちが思いを共有できる場としての“祭”が行われます。

広くとらえた映像というジャンルの可能性

恵比寿映像祭
同館では、これまでも映像分野への新たな試みが行われていました。今回の前身ともいえる2008年2月に開催された「映像をめぐる7夜 SEVEN NIGHTS, SEVEN LIGHTS」では、実験的な展示を楽しむ構成で、7晩にわたり多彩なゲストによるレクチャーや上映会、インスタレーションなどを日替わりで実施し、日頃は作品が並び静かな展示室をライブ空間へと変貌させました。さらに、入場を無料にした試みから連日満員という盛況ぶりも話題に。映像というツールを通して、人と作品の距離、そして人とアートの距離が縮まるきっかけとなったイベントです。

そして昨年2月、第1回となる恵比寿映像祭が開催。総合テーマを「オルタナティヴ・ヴィジョンズ」と題して、“恵比寿映像祭とは?”という開催主旨とともに、「映像をめぐる7夜」で培ったさまざまなイベントを行う手法はそのままに、生活の中にあふれている「映像」を今一度考えるチャンスを投げかけるものとして、今年開催の第2回へと繋がる内容の濃いものとなりました。

そして今回、総合テーマは「歌」。様々なイベントが多角的に開催される10日間、同館だけでなく他会場でも展開されるパフォーマンスのすべてを“ひとつに”つなげるキーワードでもあるそうです。日本語の「うた」は歌だけでなく、唄・詩・謡・詞といった漢字でも表現されるように様々なイメージがあります。これらを映像に置き換えて考えてみると、多くの共通点が見えてくる……と同祭ディレクターの岡村恵子さんは語ります。歌が歌い継がれるように、映像も体験した人によって生き継がれるもの。歌のように末永く愛されるような「映像」をさがしに来てほしい、そんなイベントにしたいという思いが込められたテーマです。

約100名のアーティストによる作品が一堂に介する

恵比寿映像祭
恵比寿映像祭は、特定のジャンルに固執しないで多彩な作品を紹介する、アートと映像の総合フェスティバルです。会場である東京・恵比寿を発信基地に、世界へと作品やパフォーマンスを発信していきます。参加アーティストは約100名。出品総数は160作品にのぼります(企画段階ですので、今後も増える可能性があります)。最前線で活躍する現代作家や注目の若手クリエイター、さらに過去にさかのぼり、歴史的な巨匠作品も紹介していきます。

注目作品のひとつが国際的に活躍するイラン出身の映像作家、シリン・ネシャットの初監督作品《男のいない女たち Women Without Men》。この作品はイラン現代史における政治的転換期であった1950年代を舞台に、4人の女性たちの生き方を描いた作品。音楽を坂本龍一さんが担当し、第66回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した貴重なフィルムをアジア初上映します。

さらにアジア初上映作品がもうひとつ。《The Anchorage 投錨地》は写真家アンダース.エドストロームと映像作家C.W. ウィンターが手がけた初長編映画です。静止画と動画の間をいかに越境するか、写真家と映像作家が織り成す世界を映画として表現しています。こちらの作品もロカルノ国際映画祭でグランプリ金賞、さらにはロサンゼルス映画批評家協会賞を受賞した作品です。

日本人作家も多数参加しています。ライブイベントで参加される作家も多く、実際の作家の創作意欲を生で体感できるチャンスも通常のイベントよりも多数用意されています。さらに平面や立体、インスタレーションなどの展示作品も約100点ほど並びます。スクリーンに収まりきらない表現を、展示という手法で紹介。都築響一、高嶺剛、海外からはフィオナ・タン、ナム・ジュン・パイクらの作品が展示されます。

美術館を飛び出したオフサイト展示にも注目

恵比寿映像祭
今年から地域の人々が集う場所にも展示を行っているのも注目です。メイン会場である美術館以外の場所では、まさに生活と密着し、同化したアート作品が楽しめます。

会場は恵比寿ガーデンプレイス「センター広場」では“光と影”をテーマにしたインスタレーションを展示。夕暮れとともに、カラフルな光が影とともに動き出す……日本人作家・藤本隆行さんのディレクションによる幻想的な作品は屋外だからこそ体験できるもの。そして渋谷の街頭では、大型ヴィジョン7面に作品が登場! ふとしたときに見上げたスクリーンで楽しめるアート作品も見逃せません。

映像作品の上映、関連作品の展示以外にも様々な鑑賞スタイルで祭に参加することができます。上映作品とともにレクチャーを受けることができ、その制作風景を知るきっかけとなる時間を共有できる「レクチャー+上映」、有識者が集まり映像についての議論をひろげる「ラウンド・テーブル」などのプログラムも充実しています。お薦めはカフェでくつろぎながら映像作品を鑑賞できる「カフェ・プロジェクション」。会場に来れば、映像と密接にかかわる濃厚な時間が過ごせます。

この全10日間の様子は公式サイトを通じて全世界に配信されます。さらに来年の第3回の開催期間までの間、プロジェクトの進行、参加アーティストのニュースなどもサイト上では楽しめます。第2回の開催は、第3回目へのカウントダウンのはじまり。実際のイベントともに公式サイトもぜひチェックしてみてください。

「恵比寿映像祭」公式サイトはこちら


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