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SPECIAL特集

臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念 特別展「禅―心をかたちに―」

其の一 “禅”入門編――そもそも禅とは?

 

日本のみならず、欧米でも「ZEN」と呼ばれ、注目を集める禅。この秋、禅に関する過去最大の規模の展覧会が開かれます。これを機会に禅に触れてみませんか?
第一弾の記事は展覧会を楽しむための大前提、そもそも禅とは何かというテーマです。

重要文化財 大仙院方丈障壁画のうち 四季花鳥図 狩野元信筆 室町時代 永正10年(1513) 
京都・大仙院蔵 11/8~11/27展示

そもそも禅とは? 始まりは、あの達磨!?

“禅”と聞くと何やら難解そうなイメージですが、肩肘張らず、まずは基本の“き”をおさらいしましょう。禅宗は中国と日本で展開した仏教の宗派で、初祖は達磨です。あの、縁起物の人形としてお馴染みの達磨が、禅宗をインドから中国に伝えました。日本では、鎌倉時代に栄西が中国から臨済禅を持ち帰り、京都・建仁寺の開山として迎え入れられ、発展しました。
禅宗には決まった経典はありません。言葉で悟りの内容をすべて表現することは難しいと考え、経典には頼らず、坐禅を修行の中心に据えます。師から与えられた公案という問いについて坐禅をしながら考え、探求し、釈迦の悟りを自ら体験しようとするのです。

達磨像 白隠慧鶴筆 江戸時代 18世紀 大分・萬壽寺蔵 通期展示

国宝、重文、目白押し!
禅にまつわる美術を集めた過去最大規模の展覧会

そんな、禅にまつわる美術が一堂に介する展覧会「禅―心をかたちに―」が、この秋、開催されます。悟りを開いた証として、師から弟子に授けられる肖像画。禅僧が中国から日本に伝えた水墨画や、茶の湯の道具。禅寺の方丈を装飾した狩野派や伊藤若冲による障壁画。白隠や僊厓などの禅僧が、布教のため民衆に配った親しみやすい禅画など、国宝22件、重要文化財102件を含む、普段なかなか見る機会のない選りすぐりの寺宝が上野の東京国立博物館に集結します。

重要文化財 龍虎図屏風 狩野山楽筆 安土桃山~江戸時代 17世紀 京都・妙心寺蔵 11/8~11/27展示

研究者・山下裕二氏と画家・山口晃氏。
二つの視点が交錯するトークイベント

この展覧会のイベントで注目していただきたいのが、明治学院大学教授の山下裕二氏と画家の山口晃氏によるトークです。

縄文から現代美術まで日本美術を幅広く紹介する山下氏の、専門分野は禅宗とも関わりの深い雪舟や室町時代の水墨画。「ZENGA 帰ってきた禅画」展(2000年)、「白隠展」(2012年)をはじめ多くの展覧会を監修されています。
山口晃氏は今、もっとも勢いのある画家。遠近法の排除、金雲を用いた場面転換など、「洛中洛外図」をはじめとする日本の古画の型を取り入れた油彩画で有名です。著書『ヘンな日本美術史』(祥伝社)には、今回の展覧会出品作、雪舟「慧可断臂図」に関する、描き手ならではの分析が綴られています。研究者と画家。二つの視点が交錯する、歯に衣着せぬ放談会になること間違いなし。ぜひご期待ください。

トークイベント「雪舟 vs 白隠 達磨図に迫る」

日時:11月3日(木・祝)13:30~15:00(13:00開場予定)
    ※13:30~13:45、椅子坐禅の体験を実施予定
講師:山下裕二氏(明治学院大学教授)、山口晃氏(画家)
会場:東京国立博物館 平成館大講堂
定員:380名
料金:2,500円(本展覧会の鑑賞券付、全席指定)
申込方法:9月29日(木)よりこちらにて販売開始


文/藤田麻希


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