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SPECIAL特集

世界最速芸術鑑賞! GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)が運行開始!

 

みなさんは、美術館に行く時ってどんな時ですか?
普段はなかなか行けないけれど、旅先では必ず行く……そんな人も多いのではないでしょうか。アートと旅、とても近い存在のふたつが、強力なコラボレーションをしたユニークな試みが4月29日、デビューします。

元秋田新幹線「こまち」の車体が生まれ変わった、現美新幹線
その名も、「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」。新幹線の中で、現代美術作品が楽しめる“世界最速の芸術鑑賞”として、4月29日より上越新幹線、越後湯沢~新潟間を走ります(当面はゴールデンウィークなどの祝祭日、土日限定での運行)。濃紺の車体は元秋田新幹線「こまち」を改造したもの。窓が覆われている側面があり、写真家・蜷川実花さんが撮影した長岡の花火の写真で彩られています。

現美新幹線の走る区間は、2000年から行っている世界最大規模の国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」や「水と土の芸術祭」など、美術と密接に関わっている地域でもあります。また毎年8月には長岡にて「長岡まつり大花火大会」が行われ、他県から多くの人が訪れています。

6両編成の車中では、アーティストが旅や新潟を表現

12号車を彩る小牟田悠介さんによる鏡面ステンレスの装飾には、乗客の姿が写し出される
6両で編成される車内は、1両1アーティストが担当しています(13号車のカフェ、キッズルームはそれぞれ別のアーティストが担当)。通常ならば両側面に座席がある配置を大胆に変え、片方は作品を設置する壁に見立て、もう片方には作品に向かって座る席を用意。他車両への移動も考え、ゆったりとしたスペースで配置されています。まるで、ホテルのラウンジにいるような居心地……でもここは新幹線の車内、後ろを見ればちゃんと車窓を楽しむこともできます。

12号車を担当した小牟田悠介さんの作品は、壁一面が幾何学的なかたちの鏡面によって装飾され、反対側の車窓から写り込む景色、旅のひとときを楽しむ自分の姿に作品を通して対面することができます。14号車は写真家の石川直樹さんが2015年、新潟市に通い撮影したプリントが並びます。さらにそれらを収めた写真集『潟と里山』も置いてあり、手に取って眺めることもできます。

15号車の荒神明香さんのインスタレーションは、走るスピードにあわせて花びらも揺れる
15号車の荒神明香さんは日常のささいな発見を作品に投影し、観る人の意識に深く入り込んでいくインスタレーションを手がけています。今回、新幹線内での作品ということで、走る合間に見えるトンネルを出る街並みの一瞬など、移ろいゆくものを花びらで表現。車体の揺れに沿って、この瞬間にしかない表情を見せる、そんな作品です。ブライアン アルフレッドさんの映像作品は、16号車で楽しむことができます。新潟の美しい“旅のイメージ”から生まれたアニメーションは、新幹線が走る街の四季折々の風景を表現しています。

11号車は23席の指定席仕様となっていて、松本尚さんの生み出す世界観に包まれる
松本尚さんの手がけた11号車は、指定席として利用される車両になっていて、他の車両よりも新幹線らしい空間となっています。しかし、布地や絨毯を用いた作品で知られる松本さんだからこそのシートや床に注目してください。目を惹きつけて離さない模様は、やはり現美新幹線ならでは。指定席は23席あり、7月以降はこの11号車以外は自由席として販売される予定になっています。

カフェやキッズルームも設置、旅の時間をサポート

パラモデルの作品は、キッズルームの内装と同化
さらに、13号車にはカフェとキッズルームも設置しています。カフェでは、新潟県生まれでもある菓子研究家のいがらしろみさんが監修した、地元の素材にこだわったスイーツが登場。燕三条で人気の「ツバメコーヒー」監修のコーヒーとあわせて楽しむことができます。カフェの壁面には、古武家賢太郎さんの優しい色合いの作品が展示されています。

そして、その隣には林泰彦さんと中野裕介さんによるアートユニット「パラモデル」が手がけるキッズルームが登場。娯楽模型をテーマに制作を行うパラモデルによって、小さいお子さんにとっては動き回ることができない、少し窮屈な時間でもある新幹線の中で、いままでになかった楽しみ方を提供しています。

長岡の花火は蜷川実花さんがシリーズとして手がけている意欲作
エクステリアを手がけた蜷川実花さんは「乗り物そのものが旅」というコンセプトに惹かれ、撮り続けている長岡の花火作品を提供したそうです。現在、このシリーズの写真集も制作中とのこと。現美新幹線は、4月29日から運行を開始し、6月末まで11号車は指定席、12-16号車は旅行商品専用車両での販売。7月以降、11号車は指定席、12-16号車は自由席として販売する予定です。車内での号車間を自由に回遊でき、美術を楽しむ“場”としてもこれまでにない空間となっています。

新潟の旅に、新しい楽しみ方が増えます。そして、現代美術観賞としても、まったく新しい体験ができます。そんな現美新幹線、ぜひ車内を旅してみてください。

現美新幹線|GENBI SHINKANSEN – JR東日本


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