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SPECIAL特集

だまし絵Ⅱ 進化するだまし絵

Bunkamura ザ・ミュージアム

 

古典から現代アートまでの「だまし絵」が大集結

ジュゼッペ・アルチンボルド 《司書》 1566年頃 油彩・キャンヴァス スコークロステル城(スウェーデン) Photo: Samuel Uhrdin
2009年に開催され好評を博した『だまし絵』の続編は、古典的なだまし絵から現代の最も前衛的な作品までが集められた、なんとも刺激的な展覧会です。一口にだまし絵といっても、その“だまし方”は様々。本展では手法別に4つの章が設けられ、その入口として、古典的巨匠たちの10点が並ぶ序章があります。肖像画だと思ったものが実は静物の組み合わせだったり、正面からは落書きにしか見えないものがある視点から見ると像を結んだり…。一筋縄ではいかない作品群が、不思議な展覧会の幕開けを告げてくれます。


おもしろいと不思議、そしてリアルとは何か

福田繁雄 《アンダーグランド・ピアノ》 1984年 木、金属、アクリル 広島市現代美術館
第1章「トロンプルイユ」では、モチーフがまるで目の前に存在するかのように見える絵画や立体が登場します。あれ、こんなところにアンプが…?と思って裏に回ると、それは木枠に貼られたキャンヴァスでした。ジオラマを撮影したものが大自然の写真に見える、杉本博司の作品も。面白い!と単純に思うと同時に、「リアル」とは何かを考えさせられます。

続く「シャドウ、シルエット&ミラー・イメージ」は、通常は引き立て役である“影”や“鏡”を主役にした作品が並ぶ章。黒い板が無秩序に重なっているだけに見えるオブジェが、鏡に映ることでグランドピアノになる驚きは、体験してみなければわかりません。体験型という点では、第3章「オプ・イリュージョン」もまたかなりのもの。錯視効果を引き起こす仕掛けが施された作品の数々が、脳に心地よい混乱をもたらします。

体感してみないとわからない、新しいアートの楽しみ

エヴァン・ペニー 《引き伸ばされた女♯2》 2011年 シリコン、顔料、毛、アルミニウム 作家蔵 ©Evan Penny, Courtesy Sperone Westwater, NY
そして最終章、シュルレアリスムの作品を中心とした「アナモルフォーズ・メタモルフォーズ」で、その混乱は最高潮に達します。現実には成立し得ないイメージが、作品として目の前に存在している──そんな不思議な瞬間がたたみかけるように襲ってくる空間を、ぜひその目と脳で体感してください。

(町田麻子)


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