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SPECIAL特集

魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展

国立新美術館

 

天才が結集した伝説のバレエ団、バレエ・リュス

左:レオン・バクスト「青神」の衣裳(《青神》より)1912年頃 オーストラリア国立美術館 Léon BAKST Tunic from costume for the Blue God from the Ballets Russes’ production of Le Dieu bleu (The Blue God), c.1912 National Gallery of Australia, Canberra 右:レオン・バクスト「シャー・ゼーマン」の衣裳(《シェエラザード》より)1910-30年代 オーストラリア国立美術館 Léon BAKST Costume for Shah Zeman from the Ballets Russes’ production of Schéhérazade, 1910-1930s National Gallery of Australia, Canberra

天才を見つける天才──。バレエ・リュスのプロデューサー、セルゲイ・ディアギレフを指してよく使われる表現です。バレエ・リュスとは、1909年から1929年の間にパリを中心に各地で公演を行い、革新的なステージで行く先々の観客に衝撃を与えた伝説のバレエ団。舞踊と音楽、視覚芸術の融合による“総合芸術”を目指すディアギレフが率いたバレエ・リュスの活動は、舞踊だけでなく、音楽や美術の世界にも革命をもたらしました。

驚異的な跳躍力を持つダンサーであり、スキャンダラスなまでに革新的な動きを生み出した振付家でもあるワツラフ・ニジンスキー。不協和音と複雑なリズムに彩られた「春の祭典」などで、20世紀を代表する作曲家となったイーゴリ・ストラヴィンスキー。言わずと知れたファッション界の革命児、ココ・シャネル。そして画家ではピカソにマティス、ローランサンと、バレエ・リュスに参画した“天才”は数知れず。バレエ・リュスは、あらゆる分野のアーティストを巻き込んだ、20世紀芸術の一大ムーブメントだったのです。

実際のコスチュームを様々な角度から眺められる展覧会

展示風景

そんなバレエ・リュスのコスチュームを日本で初めて大規模に紹介する展覧会が、国立新美術館で開催されています。舞踊はその場限りの芸術であり、ニジンスキーの跳躍を目の前で観る興奮は、同時代を生きた人だけに許された特権です。つまり“総合芸術”としてのバレエ・リュスを鑑賞することは、私たちには永遠に叶わない──その事実が一層かきたてるバレエ・リュスへの憧れを、心地よくくすぐってくれるのがこの展覧会。伝説のダンサーが実際に着用した衣裳を間近で見ていると、当時の息吹が薫ってくるようです。

オーストラリア国立美術館が有する32演目、約140点のコスチュームと関連資料が並ぶこの展覧会で特徴的なのは、その展示方法。広い展示室内にまるでステージのような台がいくつか置かれ、その上に、コスチュームを着たマネキンが演目別に並んでいます。つまり私たちは360°、あらゆる角度から自由にコスチュームを眺めることができるのです。


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