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SPECIAL特集

シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界

Bunkamura ザ・ミュージアム

 

実はすごい、19世紀フランスの画家・シャヴァンヌ

《海辺の乙女たち》 1879年頃 油彩・カンヴァス オルセー美術館蔵 61.0×47.0cm ©RMN-Grand Palais (musée d’ Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF-DNPartcom

ピュヴィス・ド・シャヴァンヌという画家をご存じですか?

19世紀のフランス近代絵画を語る上で、重要なポジションであるシャヴァンヌ。当時のフランスで大活躍をした画家のひとりです。彼が活躍した分野は“壁画装飾”といわれる、美術館をはじめとした公共系の施設の壁面装飾でした。そんなシャヴァンヌを本格的に紹介する初の展覧会がついに開催されます。

1824年、フランス・リヨンに生まれたシャヴァンヌ。裕福な家庭で育ち、22歳の頃に旅したイタリアで触れた美術に感銘を受け、画家の道を目指します。37歳の時まではコンクールに出品しても入選もしない、不遇の時代を過ごしますが、1863年にピカルディ美術館に設置された作品を皮切りに、多くの公共施設の壁画を制作し壁画家として活躍しました。実は、ゴッホやスーラ、ピカソ、そして黒田清輝といった画家たちに強い影響を与えた人物でもあるのです。

壁画家として多くの建築を彩った輝かしい経歴

《プロ・パトリア・ルドゥス(祖国のための競技)》 1885-87年頃 油彩・カンヴァス 個人蔵 94.0×280.0cm

シャヴァンヌが手がけた壁画装飾の仕事は、マルセイユ美術館、パンテオン、リヨン美術館、パリ市庁舎といった錚々たるものばかり。ただ、壁画だと展覧会では実物を観賞ことができないのでは…?と思った人も多いはず。シャヴァンヌは、壁画として制作した作品を手元に残す目的で自ら縮小版を制作していました。スケッチ的なものではなく、本格的に油彩画で描いた作品も多く、本展ではそんな壁画と同様の構図の油彩画や素描が国内外の美術館から集結しています。

彼の描く優美かつ知的な作品の数々は人々を魅了し、19世紀のパリにおいて最も成功した画家の一人であったシャヴァンヌ。奇しくもその頃のフランスは、普仏戦争、パリ・コミューンによりパリが甚大な被害を受けていました。そんな苦境の時代の中、シャヴァンヌが求めたテーマは「アルカディア」、理想郷を描くことだったのです。


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