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REPORT展覧会レポート

2012.11.20

江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』 (2012.11.20更新)
 

江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』

2012年10月8日~12月2日開催、江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』。川村清雄と聞いて、日本美術好きでもあまりピンとくる人はいないかもしれません。近代日本美術の先駆者として活躍した、“知られざる”洋画家を取り上げた展覧会が開催中。明治維新後の激動の時代に活躍した、川村清雄の過去最大規模となる回顧展です。

江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』

川村清雄は、明治維新からまもなく渡欧し、本格的に油絵を学びました。当時、主流であった洋画壇から距離を置き、独自の作風を貫いたこともあり、現代になっても知る人の少ない“隠れた”存在だった洋画家のひとりです。その油絵は、西洋の技術をもとに、当時の日本の勢いを裏付けるような強い筆致が特徴です。

江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』

本展では、かつてない規模の約100点を通して川村清雄の全貌を紹介しています。最大の理解者でもあった勝海舟に捧げられた《形見の直垂(虫干)》をはじめとし、代表作のほか初公開作品も多数あります。晩年に制作された《建国》はオルセー美術館所蔵の作品。この作品は日本でもフランスでも、展覧会場で公開されたことがないという、貴重な作品。今回、初の里帰りで展示会場に並びます。

江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』

さらに、清雄が影響を受けたとされる、ヴェネツィア派最後の巨匠ティエポロの名画《聖ガエタヌスに現れる聖家族》もイタリアから来日。様々な観点から、川村清雄というまだまだ謎に包まれた作家の足跡をたどっていきます。日本の美意識を西洋の技法で表現した、当時では新鮮な作品の数々は必見です。

江戸東京博物館『維新の洋画家 川村清雄』

絵画のほかにも、幕臣川村家資料を中心とした歴史資料約100点も展示されています。幕末から明治・大正・昭和という激動の近代について、ひとりの洋画家の人生はもちろん、日本がたどった歴史についても知ることのできる展覧会です。篤姫や徳川家達、勝海舟など、川村清雄が描いた歴史上の人物画にも注目です。



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