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REPORT展覧会レポート

2009.12.15

横浜美術館『束芋 断面の世代』 (2010.01.08更新)
 

横浜美術館『束芋 断面の世代』

2009年12月11日~3月3日開催、横浜美術館『束芋―断面の世代―』。現代美術家・束芋(たばいも)をご存知でしょうか? 日本の現代社会を独自の世界観でインスタレーションとして空間に再現していく表現が注目を集める、世界的にも評価の高い現代美術作家である束芋さん。アーティスト活動10年目となるメモリアルイヤーでもある時期に、横浜美術館、そして大阪の国立国際美術館で自らの世代が感じる価値観を作品に反映した新作で大規模個展に挑みます。

横浜美術館『束芋 断面の世代』

《にっぽんの台所》、《にっぽんの通勤快速》、《公衆便女》などアニメーション映像を空間的に構成し、インスタレーションとして作品を提供してきました。2001年には第1回横浜トリエンナーレに最年少で出品したことも話題に。そんなゆかりのある横浜での展覧会になります。会場に入る前、エントランス部分からすでにその作品世界ははじまっていて、彼女の作り出す“束芋ワールド”で美術館全体が包まれています。今回、5点の大型映像インスタレーションの全てが新作。ひとつひとつが独立されたアミューズメントのように設置されている会場は、展覧会というよりもテーマパークに来たかのような気分にさせてくれます。

横浜美術館『束芋 断面の世代』

30代半ばを迎える束芋さんが、今回テーマに掲げたのが「自らの世代感と世界観」。指、髪の毛、内臓など近年作品に取り上げられることの多いモチーフはそのままに、自分を取り巻く世界や昭和を知る最後の世代である同世代の感覚などを新作に盛りこんいるとのこと。また、同世代はもちろん、異なる時代に生きた同年代の人々も見つめ直しているそう。「集合住宅」という表現形態も昭和の終わりというひとつの時代を象徴してるモチーフ。そんな断面から感じ取れるメッセージも、彼女の作品の一部として存在感を発揮しています。

横浜美術館『束芋 断面の世代』

ところで、束芋という風変わりなネーミングの由来ってご存知でしょうか? タバタ家の三姉妹の真ん中である束芋さん。長女がタバアネ、次女の束芋さんがタバイモ、三女が妹の妹ということでイモイモ……ということで、タバイモ=束芋というそうです。国内外で注目されるお名前なのに、なんだか親近感が沸いてくるのは私だけでしょうか。
今回の展覧会会期中には束芋さんと同世代のアーティストによるパフォーマンスも開催されます。ジャンルの異なるアーティストが表現する「世代」の雰囲気を味わうことのできるイベントです。



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