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REPORT展覧会レポート

2010.02.03

東京オペラシティアートギャラリー『エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界』 (2010.02.03更新)
 

東京オペラシティアートギャラリー『エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界』

2010年1月16日~3月22日開催、東京オペラシティアートギャラリー『エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界』。構造デザイナーと聞いて、どんな仕事を想像するでしょうか? 建築家とタッグを組んで、技術的な面でサポートをするような役割を連想しがちですが、セシル・バルモンドはそういったエンジニアリングの枠を越えて、建築家と創造的な協働を行うデザイナーでもあります。一見不可能とも思えるような形態を実現に導く……それは建築の可能性をさらに大きく広げていく重要なポジション。今展は、そんな彼の魅力が詰まったインスタレーションが会場全体を埋め尽くしています。従来の建築展のような、ただ図面や模型を眺めるといった俯瞰した展示ではなく、セシル・バルモンドの頭の中をのぞきこむような、会場でしか味わえない感動がある、そんな展覧会です。

東京オペラシティアートギャラリー『エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界』

まるで室内にいることを忘れてしまうような構成は、ここ東京オペラシティアートギャラリーの得意とする展示。今回も天井から吊るされた無数のバナーが密集する異空間から展示がはじまります。自然の風景や植物のイメージのほかに、現代的で幾何学モチーフが重なり、それらが無機質な雰囲気を漂わせている気がしますが、バルモンドの作り出す世界には、目に見える世界の背後に隠れている“根源的な美”に気づかせてくれるような魅力があります。自然界のエレメントが、会場を進むにつれ幾何学に置き換わり、バルモンドのダイナミックな思考の世界が広がります。

東京オペラシティアートギャラリー『エレメント 構造デザイナー セシル・バルモンドの世界』

まるで迷路のようだと感じるかもしれないけれど、妙に居心地がよくて、気がついたら1時間以上の会場の中にいた……なんて人も多いのでは。スリランカで生まれ、これまでレム・コールハース、伊東豊雄、アルヴァロ・シザなど世界の名だたる建築家と様々なプロジェクトを手掛けてきたそうですが、構造デザイナーという彼の役割は“建築に命を吹き込む”仕事なのかもしれません。その真髄を感じることができる、そんな展示が楽しめるのは東京オペラシティアートギャラリーだけです。



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